「君、名前はなんてゆーの?」 「高校生だよね?どこの高校?」 「離してって言ってるじゃんっ! ちょっとっ、離して!」 未だに沙織は肩を組まれ、手をつかまれていた。 (き、気合いだ!あたしっ!) 「ちょ、ちょっとあなたたち!! いい加減、離してあげて下さい!」 あたしは路地裏の入り口で 大声で叫んだ。 「みなみっ…」 沙織が肩を組まれたまま こっちを向く。