「いやぁ〜、ホントびっくりだよっ。
あのそうちゃんが、学校の先生だなんて。」


「おいおい、そうちゃんはないだろ?
市川センセイ、だよ。」


昼間の騒々しさとは違い、
静かになった廊下を
問題集の半分を持って
そうちゃんと教室へ運んでいる。



「あんなに女の子みたいだったのにさ〜

気付かないハズだよね?」


「おい、なんだその顔は。
いくらなんでも名字聞いたら思い出せよ!


数学のテスト、難しくされたいのか?」


「え!?
…いや、ごめんなさい〜」