特に笑いをとったり 怒ったりってこともない、ごく普通の授業。 あっという間に終わり、チャイムが鳴った。 「では、これで終わります。 あ、新しい問題集を放課後職員室から運んでほしいんだけど… 誰か手伝ってくれる人はいませんか?」 手を挙げる人は 誰一人いない。 (誰もいないし… しょうがないか…。) 沙織がまさか、という目でこっちを見る。