「トーフ?どうした?」


ただならぬ雰囲気を感じたのか、トーヤがすぐにリビングに入って来た。


その直後、トーヤはユズハの様子がおかしい事に気付いたらしい。


「……柚葉?」


ソファーに駆け寄って来たトーヤが、ユズハの顔を覗き込んだ。


「どうした?」


トーヤは眉を寄せて心配そうな顔をしながら、ユズハの涙を拭っていく。


「……っ!」


ユズハはただただ泣くだけで、トーヤの質問に答えようとはしなかった。


すると、トーヤが足元にあった箱に気付いて、それを拾った。