「ど……しよ……」


開口一番、震える声で呟いたユズハの目には涙が浮かんでいた。


「アンアンッ!」


ユズハ、どうしたんだっ!?


オレは慌てて訊いたけど、ユズハはただ『どうしよう』の一点張りで…


床にいたオレを抱き上げた後、力無くソファーの前まで歩いてそこに座った。


「どうしよう……」


ユズハが床に置いたさっきの箱からは、棒みたいな物が飛び出している。


その棒には、箱の絵と同じように赤い線が付いていた。


ユズハはオレを抱き締めたまま、涙をポロポロと流した。