ここまで言ったのに、胸に何かがつかえたように苦しくなる。
しかし、私は本当の答えをしぼりだした。
「お母さんの方がっ、こんな子産むんじゃなかったって思って当然でしょ!」
私は自分に対して強く叱り付ける。
胸はずきずきと痛みだし、たえるように手で必死に胸を押さえ付けた。
お母さんの苦しみに比べたら、こんなの何でもない。
「お母さんがそんなこと思うわけないよ、さゆ!俺は――、俺は、さゆが生まれてきてくれて本当によかったって思ってる!」
彼の叫びにも似た声が私の耳でこだまする。
でも、言葉ではどうとでも言えるものだ。