私は言葉とともに輝きから背を向けた。


木々の青々とした葉を騒がしく揺らす風が、私の身をナイフのように容赦なくさす。


胸なんか痛くないのに、たかが風に切られた頬が痛い。


目にうつるもの全てが、私を責めてる。


若い緑の葉も、春色に染まった色とりどりの花々も、高すぎる青い空も。


世界はこんなに色で溢れてる。


なのに、私が放った言葉は見事なまでに無感情で、モノクロだ。


やっぱり私だけ、いつだって仲間外れ――。


私はそんな嫌いな世界、見たくもなくて、かたく瞼を閉ざした。


「……ねえ、待ってよ」