そんな訳で俺には一切の選択権など無く、ただテンションの高いレイに引きずられるように歩いている。



「あ、アレ乗りたいですアレ!」

「アレ……」



レイの指さしたアレ。

中央の塔にぶら下がった椅子が垂直に上り、凄いスピードで落ちてはバウンドを繰り返す、アレ。



「ほら、早く並びましょう!」


……自慢じゃないが、俺は絶叫系が大の苦手だ。

死んだような目のまま、キラキラした目のレイに引きずられていった。