――――目が覚めたのは夕方の六時だった。


「丸半日寝るって……」

普段ならまた二度寝に入りそうなところだが、生憎今の俺には残された時間が少ない。

まぁ、半日無駄にした時点で相当もったいない訳だが……




部屋を見回すと、彼女はいなかった。


その代わり、机の上に一枚の紙が置かれていた。






【コンビニに行ってきます。



レイ】





隅っこにちょこんと書かれていたのは、昨日俺が悩み倒した末に考えた名前だった。