その小崎の思念と咲さんのオカルト染みた行動が、うまく噛み合ってしまったんでしょう。

咲さんは、あの窓から落ちたら間違いなく死んでいたと思いますよ。

だから、僕は小崎の思念を利用して、彼を殺したのです。

僕はあくまで、咲さんと契約したのですから。

しかし彼女にも、少なからず非はありましたよ。

だって、小崎を見た目だけで評価して、彼の気持ちに見向きもしなかった。彼の愛は本物、それも、女性が最も喜ぶ『純愛』だったのに。

これには、僕の許嫁の方が怒ったんですよ。

だから対価は、彼女の好きにさせてあげました。

ほら、目玉がなければ、見た目に囚われず素敵な恋ができると思いませんか?