私は、手術台のような場所に拘束されています。

ライトが点滅して、息苦しいのです。


「それでは、摘出しましょう」


そう言ったのは、私と同い年くらいのセーラー服を着た少女でした。

長い漆黒の髪に、日本人形のように端正な顔。

少女の紅い唇は、弧を描いています。

何がそんなに嬉しいのだろう、と思っていると、少女は私の眼球に触れました。


「もうじき、楽になりますからね」



どうやら、私の悪夢は終わっていないようです。






【完】