「心くん!!
好きです!付き合って下さい」

「心が好きなら、
俺と心、間違えんなよ‥」

「‥あっ‥‥」

「‥じゃあな」

「待って!」

「‥なに」

「迅くんでも、いい!!」


結局それ‥―
その言葉聞き飽きたわ‥。



「‥俺が無理」


告られることは日常茶飯事‥―

そして、

間違えられんのも日常茶飯事‥―



なぜ間違えられるかって?

俺が双子だから‥。
そっくりな顔の弟がいる。


「じーん!!」


噂をすれば‥




「また迅に間違えられたわ‥」

「俺もだよ」

「まじかよ‥」


心と俺は仲がいい。

双子だから言わなくてもわかるし
わかってくれるしな!


けど、困ったことがひとつ‥


「「あ!あの子可愛くね?」」


‥顔だけじゃなくて
好みまでそっくりなんだ。




家に帰ると、


「‥迅!」

「んぁ?」

「この女、知ってる?」


そう言って、
携帯番号を見せる心‥


「知らん」

「‥抱いた女じゃねぇの?」

「抱いた女なんか一々覚えてねぇよ!」

「最悪〜」

「‥心もだろーがっ!」

「まあな♪」


俺らは、女癖がとことん悪い。





そんな俺らも、
今日から高校生‥―


「可愛い子いねぇかな〜‥」

「抱ければいいだろ?」

「迅はひどいね〜」

「お前も同じ考えだろ?」

「まあね!」


そんな話しをしながら
学校へと向かった。


‥この時、
本気の恋をするなんて
思ってもみなかった‥―




「風さん!す、すす好きです!!
俺と、付き合って下さい!!」


‥全然タイプじゃない。

その前に‥


「風なら誰かに呼ばれてたよ〜」

「‥へっ?」

「好きなら間違えないでよね!」

「‥すいません」


いーっつもこう!!