気持ちには気付いたが、認めたら何だか負けな気がして未だ反論の言葉を発する。
「ちっ、違うっ!!!俺は嫉妬じゃなくてーーーー」

「晴っ…」

俺の顔を大きな手のひらで包む様にして上を向かせてくる蓮。
顔が固定されるため、蓮の視線から逃れることは出来ない。

お互いの視線が絡み合って妙に気恥ずかしくなる。


「な、んだよ…っ」

少し視線を下に向けながらツンとした口調で答えると、
クスリと笑った声が聞こえる。


「何笑ってーーーー」

口を開いた瞬間、待ってましたと言わんばかりに勢いよく蓮が唇を塞ぐ。



「ふっ…ぅっ…うっ、んんっ!…」
「ーーーはっ…」

いつもより激しいキスは、止むどころか更に激しさを増してくる。

「んぅっ…ンッ、やっ…」
唇が一瞬はなれる。
その隙に息をしようと口を開いた瞬間、生暖かい物が口内に侵入してきた。

それはグチュリといやらしい水音をたてながら動き回る。

『もぅ駄目だっ…』

その感覚に俺の意識は落ちそうになる。

「あっ…!」

力が抜けて膝から崩れ落ちそうになった時、ようやく唇が離れた。

「はっ…はぁっ…はっ…」
「ーーっ…」

荒い呼吸を繰り返しながら蓮に必死でしがみつく。


『何か…頭、ヤベェ…』

さっきからポーッとした感覚が止まらない。

「晴ーーー…」

「何だよ…」

少し上目遣いになりながら答えた瞬間、
蓮の手がスルリと動いた。

「…へ??」