目の前には、何が起こったのかまるで分からないと言った様子の蓮。
ははっ…そらそーか(笑)
だって俺、今キーーー…
「お前…今キーー「わーっ!!!」」
言われそうになったその言葉を慌てて遮る。
『キ、キスして確認した何か言うだけで恥ずかしいわっ!!///』
そうだ。
体温計が見当たらなかった俺がとった強硬手段は、キスだっ。
顔が熱すぎて燃えそうなのをおさえて、俺からキスをしたと言う事を忘れさせようと必死に別の話題を話す。
「お前、やっぱ熱いじゃねーかっ…!」
そう言って蓮の顔を見ると、ニヤーっと笑う。
『なっ、何だこのSオーラはっ(泣)!!』
「…何が熱かったって?」
「ーーーーっ!!!?」
こっ、こいつはっ(泣)
「だから…体温…」
「だから体温をどっから感じた?」
ぐっ…
「れっ、蓮から…」
「俺の?」
「………から…」
「ん?」
本当に、いやらしいやつ。
でもそれすらも何だかかっこよく見えてしまうから余計に悔しい。
「くっ、唇…から…」
頼むから終わってくれっ!
そして寝てくれっ!!
制服のセーターの裾をギュッと掴んで恥ずかしさを堪える。
すると、クスリと笑う声が聞こえた。
その方を見ると、優しく微笑んで、幸せそうな…俺の大好きな顔をした蓮がいてーーー…
「可愛い晴も見れたし、キスまでして貰えたしっ。お前の言う通りちょい熱あるから大人しく寝てやるよ…」
「うるせー!キスじゃねー!!体温計ったんだっ!!」
「ハイハイ(笑)」
「ん?てゆーかお前…」
「何?」
「さっき熱あるって言ったよな?」
「…おやすみ。」
「ちょっと待てやぁあっ!!もしかしてお前はじめから熱あんの知ってーーー!!」
「…おやすみ。」
「ふざけんなぁぁぁあっ!!!!!///」
騒がしくも楽しい、そんな毎日。
生徒会室の隅っこの方で丸まっている俺に、
寝る前に蓮が一言。