「体育大会…俺以外とペアになって欲しくねぇ…」
「…へ?」
「…」
ペア?
「何言ってんだ、蓮?学年違うんだからそんなの無理に決まってんだろ??」
こいつ、もっとリアル性のある我儘にしろよ(苦笑)
寄りかかっている蓮を引き剥がそうと話しかける。
「ほら、蓮、離れーーー!!!」
離れろよ、そう言おうとして蓮の腕を掴んだ時、いつもと違う違和感にはっとした。
「お前…熱くね?」
良く見れば顔が熱っぽい。
「…気のせいだろ…」
そう言ってふぃっと顔をそらす蓮。
益々怪しい!!
「蓮!!いーから熱計らせろっ!!」
「ーーっせなーなー…大丈夫だっつってんだろ…」
……ソファーにぐったりもたれかかりながら言われても全然説得力無いんですけど?!
「じゃあ俺、お前の我儘聞かねー。」
「は?!」
「だから、嫌なら計らせろっ!!」
いうと「ちっ」と舌打ちしてから渋々「分かった」と言って頷く蓮。
こいつ…舌打ちする癖、こえーからやめて欲しいんだけど(泣)
「じゃあ…おい、蓮。体温計はぁ?」
取り敢えず戸棚の中全部を探したが、体温計は見当たらない。
『引き出しにも…ないか。』
「なぁ、蓮~っ??」
「ねーよ。」
「…は?」
「体温計何かねーよ。」
「…」
何でこんな書類あんのに体温計の一本がねーんだよっ!!
「あーっ、もぅっ!!」
体温計がなかった俺のとった強硬手段。
それはーーーー…
「ーーーンッ?!」