そんなめちゃくちゃ心配性なヨースケと一緒に寮への道程を歩く。
こうして2人で肩を並べて歩くのは本当に久しぶりな気がする。
「何か久しぶりだな、2人で歩くの。」
俺が思った事を口に出して笑いかけてくるヨースケ。
何で俺の思った事が分かるんだよ、と言う不満の気持ちを込めて睨み返す。
「晴は小学校の時からそんな風に無自覚な所が多かったから、俺は本っ当に心配だったよ…。」
「お前の心配性は小学校の頃からだったのかよ…。」
「誰かさんがしっかりしてくれてれば俺もこんな風にはならなかったんだけどな。」
…返す言葉が無いのが悔しい〜!!!
「気が付けば蓮様と付き合ってるし。」
「そ、それはっーーー!!!!」
急に出された蓮の名前に、顔がカッと赤くなる。
「そんな照れんでも(笑)」
紅潮した俺の顔を見てケタケタと楽しそうに笑うヨースケの腰に蹴りをかました。
「照れてねーよばかっ!!!お、俺から告った訳じゃねーし?そ、その…仕方なく付き合ってやってるだけだし!」
俺の反撃をものともせず、ふーんと尚もいやらしい微笑みで俺の方を見てくるヨースケに、「もう良い!」と言って早足で歩みを進める。
「でも本当に良かったよ。」
「へ?なんか言ったか??」
後ろから聞こえて来た小さな声を聞き取る事が出来なくて、聞き返してみるが返事は無い。
歩みを進めていた足を止めて、ヨースケと向かい合う。
「なんだよ、答えろよっ。」
ジッと目を見つめて答えを待つ。
「教えてやんない!」
「はぁ?!」