しまった。
肝心な忘れ物、ほんとに何にするよ?!
やっぱり楓が言った通りに
「俺の忘れ物は…蓮さんとの、き、お、く!」とか言っちゃうか?


…いや〜ねぇわー!!!(焦)

あー、もうっ!
こうなったらやるしかねぇ…!!


近くに居た蓮をソファの上に押し倒す。


「え、晴…?」

驚いている蓮に深く口付けをする。


「ふ…んんっ?!」
「ぷはっ…はぁ…ん…」

唇を離し、息も絶え絶えの状態で告げる。


「蓮さん…お、れ…シたい…」

「晴…どぉした?」

「俺…蓮さんとSEXしたら、記憶、取り戻せる気が、する…から…」

自分でもめちゃくちゃだって分かってる。

さっきまで男としてのプライドがとか言ってたのに結局この作戦を実行しちゃうあたり馬鹿だなってホントに思う。

でも…
でも…!!!

俺には“忘れ物”を何にするか思い浮かばなかったんだよ!!!!

咄嗟の方法がこれしか無かった訳で…


だから…



「晴」

低く囁かれた声にゾクリとする。


「覚悟は良いか?」




覚悟を決めなきゃ行けない訳で。