もっとこう、なんて言うか、その…
「何かねーの?!」

1人騒がしくしている俺をじっとりとした目で見つめて、はぁっと軽くため息をつく。

「寧ろそれ以外なんかあんの?」

「それは…」
言葉に詰まる俺。

確かに何だろ。
俺は何て言って欲しいんだ?

「…俺にとっては“おめでとう”って言えるような出来事じゃねえんだよ」

ポツリと何か言葉を吐いた楓。

「え?なんか言ったか??」
うまく聞き取れなくて聞き返すが、楓は変わらず素っ気ない態度で無視。

「何なんだよ…今日のお前何かつめてーよ…」

そんなんじゃ俺、ちょっとヘコむぞ。

「何?優しくして欲しいんなら俺じゃ無くて兄貴んとこ行けば?」

「れ、蓮のとこには行けねぇからここに来たんだよ!」

「じゃあ俺以外んとこでもいいんじゃねーの。別に。」

「な…」

何だよ…。
「俺の事そんなに嫌なのかよ…」

「は?」

「楓なんか嫌いだっ!!!」