「おはよ、晴!」
「おー、はよー龍也!」

いつもと何ひとつ変わらない朝。
俺たちはそんな朝に相応しいような、いつも通りの挨拶を交わす。

「…」
「何?どーした、龍也?」

龍也が何か言いたげな様子で口を尖らせている。

「…や、別に…。」
「別にって顔してねーぞ、お前…」

そう言うと恐る恐る上目遣いでこちらを見上げてくる龍也。

な、何だぁ?!

「お、俺と晴さ、仮だとしても付き合ったのになんか…なんつーか、いつもとかわんねーなー、みたいな…?」

何でそこで疑問形にするよ。
てか、
「当たり前だろ?付き合ってるっつー感じねーんだし。」

俺が好きなのは…
あいつだけだし…。

「じゃあさっ!」
大きな声を出すと同時に掴まれた腕。
「どんな事したら俺と付き合ってるって自覚してくれんの?」

…そんな真剣な目で問わないでくれ。
俺が答えられる訳ねーだ…「そっか。」

「…え?」

「エロい事してねーからだ…」

え"?!

「だから晴は自覚してねーんだ!」

はぁっ?!

「ちょ、ちょっと待て龍也!違う、それは絶対違うと思うぞ!!!」

「いや、そーだ!分かった、晴、お前今日の放課後時間あるか??」
「お、おぅ…」

て、アホか俺はっ!!
何答えてんだよっ!!嘘でも予定作って時間ねーって言っとけよ!!

「んじゃあ、今日の放課後なっ!」
「あ、ちょっ、待っーーー…」



…行ってしまった…。