蓮の後を追ってスタスタと長い廊下を歩いていた俺はふとある事に気付く。



「ーーーん?

…あぁぁぁあああっ!!」


しまった…!!
まだ俺はブカブかのワイシャツにスカートのかっこのままだった!!泣


楓にズボン借りんの忘れたぁ…


そんな事を嘆いていると、何やらドタドタとこちらに走ってくる音。


やって来たのは息をきらした蓮。


…と、楓。



「は、晴っ…どーした…!」

…何か、申し訳ねーな。
自分のかっこに悲鳴あげたとか泣


「誰かに襲われたのかっ…?」

でも必死になって問いかけてくる蓮に思わず笑ってしまう。

「バーカ、ここお前ん家だろっ笑
襲われるわけねーじゃん!
じ、自分のかっこに…悲鳴あげただけ…」





…え。

何、この沈黙は?



ーーー「はぁーっ…」
そう思った時、聞こえてきた誰かのため息。


あ、楓…

「マジ心配したわ…」
「そ、の…ごめん?」

「何で語尾が疑問系何だよ」
「あ、へへっ…笑」

でもマジで心配してくれたんだなぁ~、2人とも。



「2人とも、マジありがとなっ!」



「「ーーーっ!!」」


俺のこの笑顔に2人ともときめいていた事を晴は知る由もなかったーー。