蓮の後を追うように続いて俺も部屋から出ると、扉の横にもたれかかって俺を待っていた楓。
…何だこの微妙な空気は。
「や、やっほー、楓っ」
「…ははっ、やっぱお前、馬鹿っ笑」
そういうとクスクスと笑い出す楓。
笑うとほんと蓮とそっくりだなぁー…
「晴っ」
ボケーっとしていた俺を呼ぶ楓。
「ん?何だ??」
「さっきはごめんな…」
「え?」
楓、何か悪いことしたっけ??
「急に抱きしめたりしてっ」
…え?
「そんな事か?!」
「?!そんな事ってお前…結構キモい事だろ??」
確かに男が男を抱き締めるのは周りから見れば気持ち悪ぃーことかも知らねーけど…
何か蓮と知り合ってからいろんな奴にそーゆー事されすぎてそんな事思わなくなったしなぁ…。
「いや、別に気にしてねーから良いよ?」
そう言った俺に少し目を丸くして「そぉか…」と言った楓。
でもどこかほっとした顔。
「じゃあ又俺の部屋に遊びにこいよ。」
「おぅっ!!」
元気に返事を返して、楓の部屋を後にした。
…うんっ!
やっぱ楓は良い奴だなっ!!