違うっつっても…
この反応はどう見ても甘えてる…よな?

いつもとは打って変わって完全に立場が逆転しているこの状況。
きっと今俺が何を言っても蓮は俺に勝てない気がする。

…が。

何だかそんなしょうもない事を試してみる気にもなれず。

変わらず俺をギュッと抱きしめたままの連の背中に恐る恐る手を回して、ポンポンと背中を叩いた。

「…晴?」

そんな俺を疑問に思ったのか、抱きしめるのをやめてジッと俺を見つめる連。

俺を見つめるその顔はーーー…

「…ぷっ(笑)蓮、お前なんつー間抜け面してんだよっ!」

「お前が急に可愛い事するからだよ…」

俺に笑われるいつもより甘えたな蓮は、どことなく不機嫌な顔をした。

そんな蓮が何だかどうしようもなく可愛く見えて来てしょうがないっ!!

「可愛い…」

思わず頭を撫でた。
頭を撫でた時に目を瞑る蓮にまた胸キュンしてしまう。


「なあ、晴」

「ん?」


「こんな俺と優しいクールな楓、どっちが良い?」