彼と別れた後、しばらくゴタゴタした。

人を傷つけたには変わり無い。

あたしは自分勝手だが、己自身も傷ついていた。


深い深い、傷。


目の前で泣き崩れて、過呼吸になる彼氏を、抱きしめてあげる事も出来ず。


二年ってなんだろう。その間、愛した男を救う術をあたしはもう知らない。


期待させないよう、冷たくしなくてはいけない。


安易に優しい言葉を述べてはいけない。


最後の彼への思いやりは、ひたすら拒否すること。



泣くな、あたし。


泣きたいのは、彼だから。