三月。

ケータは、高校を卒業した。

留学はもちろん夢だが、今はまだ資金が足りない。

親が負担してくれるとはいうものの、自分でもなんとかしないといけない。

とりあえず、給料の良い工場で働く事になった。



相変わらずケータは店へ来てくれる。
あたしとの仲良しぶりも変わらない。


そう、変わらない関係のまま。



けれども、閉店後の「ミニライブ」はもちろん、
映画を見に行ったり、蛍を見に行ったり。

店以外で会うことも増えた。



閉店後のミニライブ。

演奏を終えた後も、2人で床に寝転び話をした。

妄想したり、ふざけあったり…後はあたしの相談も。



彼氏の話だ。