「だぁ〜いじょうぶだって！！昨日、病院行ってるんだからぁ！それに今日は早番だから、5時にあがれるし！」

ヒトミは板チョコを取り出し、半分割ると「あげる〜♪」と渡してきた。


「ありがとう、てか本当にしんどかったら言ってね！チョコだけでも食べれるなら、食べた方が良いよ！」

あたしは、凄く心配になった。ヒトミは我慢するからなぁ…


「もちろん！チョコは全然食べれるし！その後は寝るわぁー」

ヒトミは無邪気な笑顔を向け、チョコを頬張った。


「あがる時間まで、寝てて良いよ！」


あたしは、自分の上着もヒトミにかけて毛布代わりにした。


「エーコごめんね。風邪うつったら」

ヒトミは申し訳なさそうな表情をした。


「いいって！あたし丈夫だから！」



"◯◯は、風邪ひかない"ってね。




「明日休みだから、まだ身体の調子悪かったら、病院また行ってくるね！」


「そうだね、完璧に治そう！」




ヒトミは目を閉じると、毛布代わりにかけられた何枚もの衣服に身体を埋めた。





（さぁ、ヒトミの分まで頑張ろう）

あたしは店頭に立ち、入ってきたお客さんに笑顔て挨拶した。