「おっつかれぇ〜!!」


ハイテンションな面持ちで、ケータは入ってきた。


あまりに突然で、開いた口が塞がらないとはまさにこの状況。


「お疲れケータ君、今日元気だね、…なんかあった??」


探るように答えるあたし。今日出勤のヒトミと目をパチクリさせながら、ケータの反応を待つ。


「え?!特になんも無いよ!いやぁ〜今日は寒いね!!さっきさ〜鯛焼き買って食べちまった!うまかったよ〜〜〜」


本当にあの「無口ケータ君」か?あたしとヒトミは顔を見合わせ驚いた。


いや確かにユウキといるケータはこんなんだが、あたし達には常に無口だったのに…



「ねぇ本当にどうしたん??いつも無口だったじゃん!!」

ヒトミは普段の無口さを突っ込む。


しかしケータは「え?変わってないって!!」とケラケラ笑っている。

「うわ!このレザージャケットカッコイイじゃん!新入荷した!?おぉこれも!じっくり見よ〜」

テンション高いまま、新入荷した商品をじっくり模索し始めた。


あたしとヒトミは、相変わらずポカーンとケータを見ていた。


こっそりヒトミが「ケータ君どうしたんだろ!?絶対おかしいって!もしかしてクスリやった!?」と囁いてきた。


もしや!?いやまさか…そう思いつつも、あたしも疑ってしまう。


それほど、無口だったケータの変わり様は凄かった。