「兄貴……;;ガキに妬いたって仕方ないから;;」


「あ゛?餅なんか焼いてねぇよ」



「「「『…………;;』」」」



…妬かれてしまった、ようです;;

キューブカステラの他にも、可愛いお菓子やハンカチ。

男の子が買うには勇気が必要であったものが並ぶ。



「お前……自己紹介、何て言った」



「えー?と……。“受付で私を呼ぶ時は、刑事課の難波主任て言ってね?けど、黒田さんと呼んで”って……」



「…………」



「斗志樹?;;」



「合格。じゃ、朝礼してくれ。帰って寝たい」



「……はい;;」



…何が“合格”だったんでしょう……?;;

でも、出会って1年と短くとも、この歳になってもヤキモチ妬いてくれるのは嬉しい。

人によっては重いとか、信頼してないと思うみたいだけど、私はそうは思わない。

愛されてると実感は増し、忘れてた胸きゅんを思い出す。

昔みたいな多くの感情はもうなく、毎日が淡々と過ぎてるように思ってたのに。

少女漫画を読んでた頃が、遠い記憶だと思ってたけど、そうでもないようだ。

私も、そこまで老け込んだりしてないようだ。

若い心は、まだちゃんと残ってる。