ヴェロニカが続けた。
「自分と、愛人だけ、
助かればいいんだ?
仲間が
皆殺しになっても。
自分だけ
助かればいいんだ?」
返す言葉が無い。
額に生暖かいものが
落ちてきた。
ヴェロニカが
俺に唾を吐いたのだ。
「あんたは畜生以下だよ。」
そう言われて、
なぜかほっとした。
他人に、俺の行為を、
畜生以下だと認識されて、
なぜか安堵した。
そして次に、
俺を
凝視していた又三郎が、
俺から眼をそむけた。
その瞬間、
結局俺は、又三郎を
失ったのだ。
隣に居ても、
もう又三郎は、
俺の又三郎じゃない。
俺は永久に信頼を失った。
俺は人間以下、畜生以下。
又三郎は瞬時に、
遠く遠くに
離れてしまった。
もう絶対に、
手が届くことは無い。
どうしても、
又三郎を失いたくなくて、
他のみんなを
犠牲にしたけれど、
結局、
俺は又三郎を失ってしまった。
「自分と、愛人だけ、
助かればいいんだ?
仲間が
皆殺しになっても。
自分だけ
助かればいいんだ?」
返す言葉が無い。
額に生暖かいものが
落ちてきた。
ヴェロニカが
俺に唾を吐いたのだ。
「あんたは畜生以下だよ。」
そう言われて、
なぜかほっとした。
他人に、俺の行為を、
畜生以下だと認識されて、
なぜか安堵した。
そして次に、
俺を
凝視していた又三郎が、
俺から眼をそむけた。
その瞬間、
結局俺は、又三郎を
失ったのだ。
隣に居ても、
もう又三郎は、
俺の又三郎じゃない。
俺は永久に信頼を失った。
俺は人間以下、畜生以下。
又三郎は瞬時に、
遠く遠くに
離れてしまった。
もう絶対に、
手が届くことは無い。
どうしても、
又三郎を失いたくなくて、
他のみんなを
犠牲にしたけれど、
結局、
俺は又三郎を失ってしまった。