――……図書室の窓から雪をながめながら、あの日のことを考えていた。


コータ。

わたしはやっぱり、あなたに迎えに来てほしい。

ドジ踏んだわたしを、あなたは笑うだろうけれど。

それでも、コータに助けてもらいたい。


そして言わせて。一年前のバレンタインに、ちゃんと言えなかった大切な言葉を。



わたしは鞄からスマホを取り出すと、電源を入れた。