「唯…ちゃん?」


あたしをそう呼ぶのは
あの人しかいない…


あたしは、ゆっくり振り向いた。

「多田先輩……」


多田先輩は、あたしの手元を見て、


「唯ちゃん、バスケ部のマネージャーだったんだ」


やっぱり、気付いてなかったんだ…


「はい…」


「…………」


何気ない沈黙が辛い…