「あ…唯ちゃん?」 あたしは、多田先輩が 覚えていてくれたことが嬉しかったけど 今は、それどころじゃない… 「先輩…泣いてるんですか?」 あたしが聞くと 「目にホコリがね…」 とベタな嘘をついた。 辛そうな先輩… バサバサッ あたしは、持っていた資料集を落として、 先輩を抱き締めた。