「紫苑」

「律!」



久しぶりに律の姿を見る。
専門行ってから結構髪型とか変わった。
でも、何時もの優しさは変わらない。



「最近ゴメン、全然会えなくて」

「大丈夫。律は勉強頑張んなきゃ」

「ああ。明日暇?」

「あ〜…うん!」

「森行こうぜ!久しぶりにさ」



森とは、高校時代に行った場所。
初めて律と遠出をしたところ。
初めて律とキスをしたところ。
そこにまた遊びに行くんだ。



「いいよ」



返事を返すと、律は私を抱きしめた。
耳元で"好き"、"キスしたい"とか言う。
知ってるくせに…耳弱いから嫌なのに…。



「律…くすぐったい…っ」

「可愛い…。キスしよ?」

「勝手にしろ、バカ律」

「じゃ、勝手にしちゃう♪紫苑も俺もどうせ溜まってるだろ…」



久しぶりの律の声。
律の体温。
律の感触。

何週間ぶりだろう…。