『大丈夫だよ、俺は紫苑とずっと一緒!』

『律…』

『俺、紫苑を守ってあげる!』

『なんで…?』

『え…それは〜…し、紫苑が大好きだからだよっ!!』

『ありがと』

『えへへへ…』



小学生のとき、律が私に言った。
私が好きだから守るって。
私が好きだから一緒にいるって。
いつも、必ず手を握り合ってた。
律は私の様子を見て、頭を撫でるか、手を握った。
それは今も変わらない。
恋人同士でもなくても、親友として当たり前だったから。

だけど今は、恋人同士。
律は好きなときに、手を握ったり、頭撫でたり。
今はそっちがあまり前。

でもね、唯一変わってないものがあるんだ。
それは…手の温もりや体の温もり。
今も昔も変わらないから…。