「感動したーっ」

「はいはい、泣くの止めてよ」



映画に感動した俺。
刹那過ぎるラブストーリー…。
主人公と主人公の彼氏が引き裂かれるなんて、超ーっ悲しい!!

俺の涙が止まらないせいと、腹が減ったからファミレスに来ていた。



「あーヤベ…」

「泣きすぎ、こっちが恥ずかしい」

「ん〜?紫苑泣かないの?」

「…うっさいわ、ボケ」



少し頬を赤くする紫苑。
あー別の意味でヤバイ…。
親友としてでしか、紫苑は俺を見てないはず。
俺は親友じゃなく、片想い、好きな人として見てる。
だからか、撫でるとかそゆーのじゃなくて、キスしたいとか抱きしめたいとかある…。

今のは抱きしめたいぃぃぃ!



「紫苑は好きな人いんの?」

「…わかんない。好きっていう感情がわからない。だから、いても…」

「そっか(笑)聞いて悪かったな」

「別に。小学生んときの好きな人はどうなったの?」

「ん?今だ好きだよ?」

「ふ〜ん」



外を見はじめた紫苑。
何時も聞いた後は、こうやって外を見る。
何も言い出せなくなるから。
昔もそうだった。