「あの…何か用ですか?」

「「似てるな…目元が…」」



天海と俺は口を揃えた。
実の弟とあって、確かに紫苑に似てる。

俺達は、弟と一緒にロビーで話すことにした。

そして、紫苑が姉であることを聞いた。



「知ってましたよ?」

「マジかよ…」

「最初は違うと思ったんですけど、“紫苑”って名前だったんで…俺の姉だなと」

「君が…ホントの弟…」

「伊織って言います!俺のこと、知ってましたか?」

「……記憶のどっかで、君がいた気がする……」

「紫苑は知ってたのか?」

「いや、顔を見るまで…わかんなかった…」

「さて…紫苑について、知ってること話してくれる?」

「あ…知ってる範囲なら…」