病室に泣き声が響く。
天国からの一通の手紙。
それは、亡き母、真奈からの心の篭った手紙。
母は言う。
恨むならあたしだけ恨んでと。

娘の私は言う。
恨みきれないと。
素敵な笑顔をもち、優しい母は私の大事な母であるから。
私を産んだ母であるから。
世界で一人の産みの親だから。

私は思う。
思いやりのある母は、私の母でよかったと。
優しい人でよかったと。


「…母さんは…大事な…家族だよ…」

「ああ。世界でたった一人だ」


母さん、私今、凄く幸せなの。
父さんに会えたこともだけど、律や錫也、伊織と一緒に過ごせてることが、すっごく!
幸せなんだ。
たとえ、病気で辛くても、ずっと側にいて支えてくれるから。
私、今の人生を後悔してないよ?
むしろ、ありがたいよ。

母さん…今まで、ありがと。


私は心から感謝します。