「起きたか。」


女の子は真人を見て驚いたのか目を丸くして真人をじっと見ていたが、真人は何と声をかけたらいいのかわからず頬を掻く。


「朝飯、食うか?」


朝飯といっても普段は外食ばかりの真人の自宅には酒とシリアル、あとはチョコレートくらいしかないのだが。悩んだ真人が咄嗟に口に出したのがその言葉だったのだ。


女の子は何と答えたらいいか思案しているのか、何も反応を示さない。


数十秒でしびれを切らした真人が女の子のいるベッドに近付くと、彼女は急に怯えだし、ベッドのヘッドの部分まで飛び退いた。