「ハハッ、なんで謝るの?黎くん、ずっときにかけてたじゃない。ありがとう」

ニコッと笑うと、スッと瞳を閉じた。

「ごめん、ちょっとしんどいや…」

苦笑いしながら言う、桃宮を見て、なぜか切なくなった。

「着くまで寝てていいから…」

そう言うと、ありがとうと言って眠った。

苦しそうに。でも、どこか、安心したように。