元気にそう言う。
心配かけちゃいけないと、思ったから。

「ホントっすか?」
「うんっ!」
「なら、いいですけど…」

そう言いながらも、あまり納得した顔をしていない。

「あ、バスきてる」

急ぎましょう、と言われ小走りにする。

バスに乗り込むと、視界にがグルッと回ったかんじになる。

壁に寄りかかるって、下を向く。
頭痛がひどくなって、吐き気までしてきた。

「先輩、大丈夫ですか?」
「ぁ、うん。大丈夫っ」
「顔色悪いっすよ…」

大丈夫と言って、笑う。

バス内は少し混んでいて、席は空いていない。