☆薫SIDE☆
2年生になっても変わらない毎日。
今日の天気は、雨。
つーか、土砂降り。
もちろん部活ができるわけがない。
だから今日は、部活もなしで帰る。
帰るため、廊下を歩いていて曲がろうとしたとき、人にぶつかる。
「きゃっ」
後ろは階段。
ぎりぎりぶつかった相手の手をつかんで、後ろに倒れないように引っ張る。
「すいませんっ」
「や、こちらこそ」
顔をみると、俺のよく知っている人物。
「麻希…」
幼なじみの麻希。
2年になり、クラスが離れさらに、話すことはなくなった。
「わりぃ、大丈夫か?」
「ん、平気…」
「…」
「…」
特に話すこともなく、沈黙が流れる。
「じゃぁ、俺行くゎ」
「あ、まっ…」