たぶんきっと、彼が通う学校は双葉学園。あたしの通う、桜ノ学園から10分くらい歩けば着くところ。
「おかしいわね…」
「なにが?」
お昼ご飯のときに飲まなかった、いちごオレのパックにストローをさす。
「カッコいいんでしょ?」
「う、うん」
「だったら、あたしが知らないはずは…」
「どっから、そんな自信が…」
ちょっと呆れていると、紫穂ちゃんが携帯をみながら
「ま、明日も雨みたいだからバスに乗ったらあえるかもよ?」
「そんな都合よくいくかなぁ」
「そんなのわかんないわよ」
そんなことを言いながら、明日バスに乗ることを楽しみにしている。
「あれ?雫さぁ」
「何?」
いちごオレを、ジューっと飲みながら聞くと
「初恋じゃない?」
「んぐっ」
またまたびっくりして、今度はジュースを吹きそうになってしまった。