息を整えると、結城くんがバタッと地面に倒れる。

あたしも、つられて倒れる。

「汚れるぞ」
「んー、コンクリートだし…大丈夫っ。そう言う、結城くんも汚れるよ」
「俺はいーの」

なにそれとクスクス笑う。

さっきまで、しょげてたのに今では、びっくり幸せ。

少したってから、結城くんが口を開く。

「なぁ」
「んー?」
「さっき、なんで機嫌悪かったんだ?」
「え…」

さっきというのは、たぶん、バス停で話していたときのことだろう。

「別に、機嫌悪かったわけじゃないよ?」
「嘘つけ」
「う、嘘じゃ…」

ねっころがったまま、顔だけこっちに向け、じーっとあたしをみる。