校門をくぐると、紫穂ちゃんがみえたから走った。
「おはよぉ、紫穂ちゃん♪」
「おはよ、雫」
紫穂ちゃんはこっちを向くと、少しだけ不思議そうな顔をして嬉しそうな顔をした。
「なんかいいことあったでしょ」
「え?」
なんで?と聞くと、フッと笑って
「すっごく幸せそうな顔してる」
「あ…」
「なにがあったの?」
紫穂ちゃんには敵わないなぁ…。
そう思いながら、あたしは言う
「あったよ、すっごくいいこと!!」
とびっきりの、笑顔で。
ほんと、にいいことばっかりだ。でも、明日からはもっともっと、いいことばっかりな気がします。
あたしは彼と出会ったことで、これからたくさんの気持ちを知る―――。