「海斗にも、麻希にも。こんなにちゃんと詳しく話してないのに、な」

麻希さんは、双葉学園での文化祭で知った、結城くんの幼なじみ。

麻希って聞いて、なんだか、モヤモヤした感じに一瞬なった。

けど、一番ちゃんと話してもらえたってことが、すごくすごく嬉しくて、直ぐに幸せな気持ちになってしまった。


単純だな、あたしも…。


ふと結城くんを見ると、瞼を閉じて辛そうな顔をしていた。

「わりぃ、しんどいから寝るわ」
「うんっ、わかった!」

結城くんは返事をしたら、すぐに眠りについた。