「葬式の日、俺はかなり沈んでて、俺は親父になんか言ってほしかった。

 でも、親父は俺と目をあわそうとしなかった。

 俺の存在を拒否ってるみたいに…。

 そこから、普通に話してた親父と関わることがなくなって、気づいたら親父はたまに家に帰ってくるぐらいになった」

だからだ、結城くんの家に入ってから、すごく違和感があった。

とっても綺麗な家なのに、どこか寂しい感じがしていた。

それは結城くん一人で住んでいるからなんだって、わかった。

あたしの家族は、お父さんがいなくて、お母さんとお兄ちゃんが育ててくれたようなもなの。