てゆうか、やばい。
くらくらしてきた…。

体調とは裏腹に、笑顔でお礼を言う。

「結城くん、わざわざ送ってくれて、ありがとね」
「…」

ちゃんと、笑えてんのかなぁ…。

「じゃあ…」

またねと言おうとすると、また、手首を掴んで家に入っていく。

「ぁ、あの…」
「…部屋どこ?」
「…2階の1番右、です…って、ひゃあっ」

部屋の位置を言うと、いきなり抱き上げられる。

いわゆる、お姫様だっこ…というやつ。