「そーなのよ。だけど行くって言い張って、だから泊まりで出かけたのよ。今朝。」

「いつ頃帰ってくるの?」

「それがね、なんせ遠いから明日の夜遅くになるみたい。」

「大変ねー。」

―そんな遠いとこに一人で行くんだ。あたしにはできないかも・・・
お墓参りとかちゃんと行くんだ。。。やっぱ真面目君?
そんなあたしの勝手な慧人くん像を想像していた。

「はるちゃん、さみしいとは思うけど、私のこと、もう一人のおばあちゃんだと思って遠慮なんかせずに過ごしてね?」

そう希条さんに話しかけられて、またも別のところに飛んでいた意識をこっちにもどした。

「ありがとうございます。よろしくお願いしますっ」

こうして、あたしの毎日が始まった。
不安と期待と一緒に。