「あー、俺KYだった?」

突然そんなことを言われ、あたしは少し驚いた。
まさか話しかけられるなんて思ってなかったから。
そして、彼はまたわけのわからない事を口にした。

「いや、告白中かな?って(笑」
「・・・・・誰が誰に?」
「さっきの子が、如月さんに。」

は?まぁそりゃ世の中にはそんなかともあるだろうけど…
しかし、そうじゃない今、あたしは彼の言った事を全力で否定した。

「!?いやいやいや、それは違くて・・・これは、さっきの子に立川くんに渡すように頼まれただけなんだけど・・・?」
「俺?如月さん宛じゃなくて?」

冗談なのか、本気なのかわからない調子で立川くんはいった。

「だーかーーらー!違うって言ってるでしょ?!」
「ごめんってwwww」
「はい。あたしは確かに渡したからねっ!」
「ありがとう。」

そう言って立川くんはニコッと笑った。

「部活見学とかいかんの?」

そういえば、的な感じで話しかけられ、さっき初めてちゃんと会ってまだ時間があまりたってないのに、

「行こうとしてたんだけど、ながれで校内見学になって。友達がいま電話中だから待ってるとこだったんだよー立川くんは?」

なんて自然に言葉を返せてる自分に驚いた。
あり?あたしけっかし人見知りじゃなかったっけ…?

「俺は、元からはいる部活決めとるから、部活見学いくきないんだよね笑」
「でも、一緒にまわる約束してる奴がいるとかいっとなかった?(ニヤ」
「え?いや、そんな
「その手紙が何よりの証拠だってwwww」
「とりあえず、1人になりたかったんだよね…」

あたしが責めるとでも思ったのか、少し声のトーンを落として、立川くんは言った。

「まぁ、そうだよね。」

やっぱり、あたしの観察は間違ってなかった!なんて思った。

「あのさー立川くんってやめてくんない?なんか、親近感わかないしw」
「あーじゃぁなんて?」
「彗人でいいよ。てか、そうしてw」
「あ、じゃぁあたしもはるでいい。」

まさかこんな展開になるとは思ってもみなかったけど、正直少し嬉しく思ってる自分がいた。

「了解。これからいろいろと接点ありそうだし、よろしくねwww」
「???よろしく」

あたしはまだ、知らなかった。このときの彗人の言葉の本当の意味を。