千依架には中学の頃から付き合っている彼氏がいる。
龍にあったことが何回かあるけど、おもしろいしやさしくてめっちゃいい人。
なにより、千依架と仲がいいので、千依架の友人としてはめちゃめちゃ安心できてる。

「ねね、はるは彼氏つくんないのー?」
千依架は龍の話が出るといつもこれ。

「だーかーらー、それは、いい人がおったらだってゆったやん?」
「それはそうだけど、そんなんいいよったらどんどんいい人取られてくかもよーwwwまぁはるはかわいいけん、絶対いい人みつかるかーww」
「そんなことないってば!」

そんな女子炸裂の会話をして(?)食堂をあとにした。
既に教室にはあの男子がいて、やっぱり周りに女子が集まっていた。

あたしは教室の窓辺に千依架とたち、雑談をしつつ、その男子と周りの女子たちを観察していた。

「えええええ!?彗人くん、バスケ得意なん?」
と、多分普段よりは数段高いんじゃないかと思われる女子。

「あーそんな上手ではないけど、中学んときやってたから。」
それに答えるイケメンくん。

「え、ほかの球技とかは何ができるん?」
「んーそんな上手くないし、とくには・・・

イケメンくんが答え終わるか終わらないかでまた別な子が話し出す。
「じゃあさ、じゃあさ、兄弟とかいるの?」
「あ、俺一人っ子なんだ。」
「そーなんだー!お兄ちゃんとかお姉ちゃんとか居そうなイメージだったー!」


「ねぇ、はる・・・あたしにはあの女子たちの会話の語尾に♥がついてるようにきこえるってか見えてしかたないんだけど、気のせい?」

少し引きつり気味にそう言う千依架。

「いや、あたしのも見えるってか聞こえるよ・・・」
「ちょっとあの男子かわいそうやわーなんか、疲れてない?」
「うん、つかてるように見えるわ・・・」

ちゃんと受け答えしているものの、とくにテンションは高くないし、口数が減ってたように思えた。
知らない人が多かったもんで、人間観察ばっかしてたからここでよくわかった。
あの男子、朝と多少疲れ具合が違う。

「モテる男子も大変やねー!」
「だねー」

あたしは、あんだけいろんな女の子に騒がれてる男子だもん。
あまり、関わることはないだろうなとおもってた。

そりゃ、同じクラスだし、席も隣だけど、こんだけ人数いる学校だし、まぁ話すことが全然なくてもおかしくないだろうしな。。。と・・・・

あれだよ。雲の上の存在的な( ̄^ ̄)ゞちがうかな?笑
でも、たしかにかっこいいかも・・・あんな積極的に男子と話せるあの子達の原動力はどこにあるんだろう。。。