「 なに、葵 」


「 無理しちゃ、だめですよ 」





ソファから身を乗り出して
先輩の制服の裾を掴む。
つんっ、と引っ張ると
伏せた目が私を捕らえて、










────────────ギュッ・・







「 絶対、離さねぇ 」












痛いくらいに強く抱きしめられて
息ができないくらい苦しいのに
私の体は、先輩の体を同じくらい
強く抱きしめていた。